エルデンリングが他のオープンワールドと一線を画す神ゲーである、たった1つの理由【レビュー】
投稿日:2022年3月11日 更新日:
2022年5月21日更新:全てのプレイヤーにおすすめを追記
このブログを日頃から熱心に読んでいる激レアな…いや星の数ほどの読者の方ならご察しかと思いますが、ゲームになってないゲームが多いと感じているのです。
自分は昔から、自由とは自分の意思で動くことと言っており、ゲームとは自分の意思を作ることとも言っており、ちゃんとゲームを作ることが本当の自由、真のオープンワールドに繋がるはずと言ってきました。
そして最近の言ってることとやってることがチグハグなゲームばかりでうんざりし、以下の記事などで自分が小学生の頃からずっと考えてきた、ゲームの面白さとは何か?の考えをまとめ、ちゃんとゲームを作れ!と訴えてきました。
≫ 最近のゲームがつまらない理由→不自由と自由がゲームをつまらなくする
≫ ナラティブとは?ゲームの面白さの鍵となるか?ドラクエ ロトシリーズに学べ!
子供の頃初めて本格的なRPGドラクエ1をプレイし、ファミコン版ドラクエロトシリーズの衝撃的な面白さ、自分の意思で世界中を自由に冒険している感覚は、今のオープンワールドと呼ばれるゲームよりも遙かに自由を感じました。
フロムがオープンワールドを作っていると知った時点で、既存のオープンワールドをぶち壊してくれるだろうと確信していました。
ブログでもこういうオープンワールドであってくれ!と予想してましたが、予想どおりであり、自分が求めていたRPG、オープンワールドを作ってくれたと思ってます。
それでは具体的に、ゲームを作っているオープンワールドとはどういうことなのか?何が他のオープンワールドと違うのか?を見ていきましょう。
エルデンリングは他のオープンワールドと一線を画す神ゲー
前提
ゲームの方向性などの大きな枠組み、視点で語っている
まだこのゲームは発売間もなく、自分もクリアしてませんし、全然遊び尽くしたわけではありません。プレイすれば細かな不満はいくらでもでてくると思います。
しかし、そういった細かなバランス等の不満で語っているのではなく、ゲームの方向性などの大きな枠組み、視点で語っているので、やり込んでいなくても大きく間違っていることはないと思います。
オープンワールドである
エルデンリングはオープンフィールドと名乗っておりますが、広大なフィールドを自由に行き来できるということで、オープンワールドであると考えます。
また、オープンワールドの定義は曖昧であるし、ジャンル分け自体、名乗ったもん勝ち、人それぞれの主観で区分され見られるのであまり意味はありません。
フロム・ソフトウェアとしては、よくあるオープンワールドとは違い、あっちへ行くべしというような行き先が決まっているようなものと思われたくないので、オープンフィールドと呼んでいると言っており、別にオープンワールドと思ってもらってもいいとも言っています。
神ゲーである
そして、そもそも神ゲーなのかは、エルデンリングは世間の反応、メタスコアなどの評価も最高峰で、間違いなく現時点で最高峰のRPG、オープンワールドであると言っても過言ではありません。
これからゲームオブザイヤーなど、数えきれないほどの賞を総なめにする可能性があることを否定する人はあまりいないでしょう。
神ゲーかどうかなんて所詮主観でしかありませんが、今の所、世間の評価的に神ゲーと言われてもいいレベルの評価です。
他のOWとは海外製OW
他のオープンワールドとは、主にオブリビオン、スカイリム、ゴーストオブツシマなどの海外製オープンワールド系RPGを指します。(それらに影響された日本産のドラゴンズドグマも含む)このブログでは言い方悪いですがテンプレオープンワールドとも呼んでおります。
また、自分は海外製のオープンワールドRPGは上記しかプレイしたことはありませんが、他も大まかな作りは似ていると推測しています。
ブレワイは上記のオープンワールドとは違い、ゲームよりなオープンワールドと考えております。
世界観重視の海外製オープンワールド
The Elder Scrolls IV: オブリビオン
オブリビオンの登場
十数年前になるが、世界中の注目を集めたオープンワールドRPGと言えばオブリビオンだろう。
どこまでも続く見渡す限りの大草原…遠くの山も川も森も目に見える全ての物に手が届く…物理演算で制御されリンゴもコロコロ緻密な世界…そこには数多くの生き生きとした人々が生活し…自分の思うように世界中を駆けずり周り…ハラハラドキドキの大冒険が待ち受けている…。
これは正に子供の頃から夢見ていた理想のRPGだ!と思って、Xbox360買ってまでプレイしましたよ。しかし、実際プレイして見ると自分が思い描いていたような自由は感じませんでしたね。
クエストシステムの問題点
もうこのブログで何回も話題に出てきてますが、クエストシステムに問題があるのです。無数に散りばめられたクエストと呼ばれるリスト化されたイベントを任意の順番で攻略していくというのが基本構造となっているシステムですね。
世界中を自由に見て周ることはできるけど、指示されてない自由な探索で得られるものは綺麗な風景やゴミばかり、結局は100%正解が約束されたクエストというレールを歩かされる作業。
難易度調整機能の問題点
そして、いつでも気軽に難易度を変えられてしまえる難易度調整機能。難易度調整バーが細かくあり、最低難易度なんてしようものなら敵は一気にただのゴミになってしまいます。
イージーを選んだ時点でゲームとしての面白さは台無しです。レベルを上げる意味、強い武器の意味、試行錯誤する面白さもなくなるということです。
選ばなかったとしても、それはただの縛りプレイ感覚にもなり意欲の低下に繋がり、困難な場面にでくわせば難易度を下げてしまうのが人間です。
そもそもゲームの難易度は自分の経験と工夫で下げるからゲームなわけで、それが攻略なわけで、安易な難易度調整機能はそういった楽しみを奪うゲームの根幹を揺るがす行為です。
ゲーム側が勝手にプレイヤーに合わせる
他にも、プレイヤーのレベルに合わせて敵のレベルも変わってしまうシステム。常に一定の歯ごたえある戦闘にさせたいのか、バランス調整がめんどくさいのかはわかりませんが、目先の視点の面白さしか考えられてないんじゃないかと思ってしまいます。
敵が強いと感じるから、レベルあげて、ステータスあげて、武器とか見つけたり買ったりして、あれこれ考えることに繋がりゲームになっていくんじゃないんですか。それすら奪われている。
RPGとして当たり前なことも体験できなかったんですよ。
ゲームになってない(ゲームという概念にこだわってない)
否定的なことを書きましたが、そもそも海外製オープンワールドRPGは、ゲームという概念にこだわってないんじゃないかと思いますね。世界観やストーリー、生活感など、その世界の雰囲気を体験することを重視してたり、ゲーム自体も好きなようにカスタマイズして遊んでくれというユーザーまかせな作りになっていると思います。
オブリビオンやスカイリムは多くのゲームに影響を与え、RPGなのに難易度調整ができてしまったり、受注して依頼をこなす系ゲームが明らかに増えていった感があります。
そういう遊びを否定するわけではありませんが、その傾向が強くなればなるほど、RPG感や、ゲームとしての面白さ、ゲームじゃなければ生まれない面白さというのはどうしても弱くなっていくのです。
要するにゲームになってないんですね。
余談ですが、自分の記憶では、フロムの宮崎英高氏は昔、「オブリビオンは体験を作っている、我々はゲームを作っている」というようなことを言ってます。どちらが上と言っているわけではないと。
(その記事を見つけたらリンクします)
追記
自分の頭の中で自由に想像してロールプレイ(役割を演じる)して楽しみたい、楽しめる人は、高いゲーム性がじゃまになる場合があると思います。
緩いゲーム性の方が、自由に自分の好みの設定、シチュエーションにしやすいからです。海外製のオープンワールドは演じることに重きをおいているという印象です。
エルデンリングはゲームを作っているオープンワールド
エルデンリングはドラクエ1と同じ
エルデンリングをプレイして誰もが感じていると思いますが、圧倒的な自由を感じますよね。その自由な感覚は子供の頃プレイしたファミコン版ドラクエ1と同じなんですよ。
ドラクエ1は竜王討伐という大きな目標意外、ほぼ指示されることはありません。フィールドを出て早々、竜王の城が海を挟んで目に飛び込んできます。「あそこへ行くにはどうやって行くんだろう?」と誰もが思って冒険心を掻き立てられ、世界を手探りで探索して糸口を見つけながら竜王討伐を目指します。
具体的にあっちへ行けこっちへ行けなどほぼ言われることはなく、自分の意思で行きたい所を決め冒険している感覚です。
エルデンリングも、王になれ!という大きな目標意外、ほぼ指示されることはありません。祝福の導きという大まかな指針こそあれど、大体の目安にすぎず、結局は自分の意思で思うように冒険することなります。
自由とは自分の意思で動くことと今まで100回ぐらい言ってきましたが、意思というのがゲームにおいて非常に重要な要素だと思っています。
その自分の意思というむちゃくちゃ重要な要素を生み出すには、ゲームになってないと生まれなかったりするわけです。
その辺の話を詳しくしてしまうと長くなってしまうので、気になる方は以下の記事も読んでいただけたらと思います。
≫ 最近のゲームがつまらない理由→不自由と自由がゲームをつまらなくする
クエストもマーカーも難易度調整もない
エルデンリングは、クエストもないクエストリストもない、マップに正解や行先を勝手に記したマーカーもない、難易度調整もできず、海外製テンプレオープンワールドの当たり前が一切ありません。
それはあくまでゲームを作っているということを徹底しているからなんですね。というか、昔のRPGではそれが当たり前なことで、今のオープンワールドのシステムの方が本来普通じゃないことだと思いますよ。
高難易度をどうやって突破するかで、様々な選択肢も用意し、プレイヤー自身であれこれ考え、試行錯誤し、ゲームになっていくわけです。難易度調整でイージーにしてぶち壊しにするわけがありません。
マップに正解を記してないからこそ、あそこに何があるんだろう?と好奇心も生まれて、自らの意思で動くことに繋がるわけです。あそこに宝があります!と最初から記された宝探しなんて宝探しにならないのと同じです。
クエスト受注して、ピコーン!と行先が記され、100%正解が約束されたルートをゲーム側の指示どおりに向かう。その繰り返しで冒険と言えますか?普通に考えてそこに自分の意思やゲーム性なんて生まれるわけがありません。
プレイヤーの意思を生み出すゲーム作りの具体例
意思というのが重要と言いましたが、ゲームになっているかなっていないかを見るには、結局はプレイヤーの意思を生み出しているのか?ということになってくると思います。
そしてもっと言うと、自分の意思で考える思考の幅がゲーム性の幅でもあり、自由度の大きさとも言えますね。
フロムはシリーズを重ねるごとに、プレイヤーのとれるアプローチの幅、思考の幅が広がっていって、自由度がどんどん増してきてます。
エルデンリングの自由度が増した一番の要因はオープンなフィールド(オープンワールド)になったことでしょう。
しかし、ただフィールドが広大になったからと言って自由度が増したなんて単純なことにならないのはここまで読んでくれた方ならおわかりだと思います。
エルデンリングは従来のオープンワールドゲームのマップの在り方から違います。プレイヤーの意思、思考の幅というのをできるだけ損なわないようになっています。
それでは、エルデンリングのマップ(地図)の仕様と、探索の仕方、強大な敵の必要性などを具体的に書いたので、意思というのを意識しながら見てみて下さい。
プレイヤーの意思を損なわない未知のマップ
チュートリアルなダンジョンエリアを抜け階段を登り扉を開け地上に這い上がると、見晴らしのいい広大な大地が広がっております。近くの祝福(休憩ポイント)、遠くの巨大な黄金樹、謎めいた未知の世界を360度どこに行ってもいいのです。まさにドラクエ2の船をとった時の解放感。
このまま気の向くままに駆けずり周ってもいいのですが、やはり人間、何か頼りになるものはないかと考えるのです。やはり地図ですね。
しかし、地図を開いてもほとんど記されてません。今の所、訪れたことあるダンジョンと、訪れたことある祝福のみです。
訪れたことある場所というのがポイントです。ゲーム側が勝手にダンジョンや祝福など重要な場所の位置を前もって教えてはくれないのです。
あくまですでにプレイヤーが自分で見つけた場所だけです。もし、前もってどんどん重要な場所を教えてしまったら、プレイヤーはマーカーに向かうだけの作業になってしまいます。
自分の意思なんてなくなりますから。
だからといってとんでもない広大なフィールドを全くの指針が無くては運任せになってしまうわけで、当然ある程度の指針や糸口は用意されています。
ある程度エリアを進んでいくと靄がはれていき、地図上をよく見ると石碑の場所が記されているのがわかります。この石碑に基本的には、そのエリアの地形が描いている断片地図が落ちています。
ゲーム側が前もって明確に重要ポイントを教えてくれるのはこの石碑のみです。
地図断片を入手できたら、そのエリアの地形などがわかるようになります。あくまで絵として描かれ、マーカーで明確に場所なんて記されていません。
黄金樹などはほぼほぼわかりますが、基本的になんかありそう?ぐらいで具体的に何があるのかまではわかりづらく、何かあっても大した物はなかったりもします。
この地図を見て何かありそう?と想像力や洞察力を働かせて自分なりに目的地を決めていくことになります。あくまで自分であり、自分の意思で決めています。
そして、自分で見つけたダンジョンや祝福などはゲーム側が勝手に目印をつけてくれますが、フィールドボスや商人なんかの場所は勝手に目印はつけてくれません。
そういう時は、自分で重要と思った場所に自分で目印をつけることも可能です。さらに光の柱を立てれば、実際に立てた場所に光の柱が見えるので、地図を開け閉めしなくても目的地に向かいやすくなります。
あくまで自分が見つけた場所と、もしくは自分で重要と思った場所に自分で目印をつけるんです。自分の意思で決めています。
祝福ポイントをよく見ると光の筋が放たれている祝福が一部に存在し、地図上でも確認できます。これは祝福の導きというもので、王となるための導きがプレイヤーである褪せ人には見えるという設定ですね。
これは、自分の意思や探索感といったものを損なう可能性があると、個人的には若干の不安要素ではありました。
しかし、必要最低限の誘導であり大雑把に示しているだけで、今の所ほとんど意識することなく自分の思うように冒険しています。そんな人がほとんどなのではないでしょうか。
終盤、必須な場所がでてきてやり逃してたら見つけるのが大変になる場所があるとかの救済措置などでしょう。
クエストという概念が無いからプレイヤーは意思を持って探索する
冒険しているとフィールドのどこかにNPCと出くわすことがあります。何気ない情報だったり、商人だったり、魔法を教えてくれたりするのですが、フロムのゲームは毎度お馴染み、いわゆるクエストというものが存在しません。
海外製テンプレオープンワールドの代名詞みたいなクエストという概念がないのです。これが在るか無しかで探索感に大きな違いができるんですね。
しかし、ごく稀にですが頼まれごとや、何々しなさい。というような指示をしてくるNPCは存在します。ですが当然、従来のクエストのようにはなりません。具体的に見ていきましょう。
普段は魔術を教えてくれるNPCなのですが、こんなことも言ってきます。
「…お前さん、輝石鍵をさがしなされ さもなくば、学院にはいることはできず…学院を通らねば、黄金樹の王都にも至れぬのだから」
黄金樹の王都と言ってるので、王になる為には行かなければいけない場所と推測できます。そしてそこへ行くには学院を通らねばならず、学院に入るには輝石鍵が必要ということがわかります。
従来のオープンワールドだったらそこで、ピコーン!クエスト発生!どこどこへ向かえ!となり、クエストリストに追加され、ご丁寧にマップにマーカーされ、行先まで記してくれるかもしれません。
エルデンリングは何も起こりません。情報はあくまで情報にすぎず、それが重要なことなのか、どうでもいいことなのかを判断するのはプレイヤー自身なのです。
現時点で全くあてがないので、探しようがありません。別にそれ目的じゃなくて適当に探索してみようかなとも思いましたが、よく見ると左上に巨大な建物が描かれています。
ここがもしかしたら学院なのでは?と推測し、とりあえず向かってみることにしました。
学院に向かう途中、学院の門前町という場所に遭遇しました。どうせ学院には輝石鍵がないと入れないわけで、もしかしたら学院の門前町に輝石鍵が落ちてたり、その手掛かりが見つかるかもしれないと探索してみました。
しかし、余りに範囲が広大で何の手掛かりもみつけることができませんでした。
とりあえず道なりに進んで学院と思われる場所に向かうことにしました。兵士が護衛してる怪しい道を発見!この先が学院かもしれません。激しい攻撃をかいくぐりながら突き進む。
学院の前と思われる場所に辿り着きました。祝福も見えます。やはり結界のようなものがあるらしく入れそうにありません。どうすればいいのやら。
結界前に行ってみると死体が転がっておりアイテムが落ちています。なんと!見るからに怪しい待ち合わせの地図をゲット!
フレーバーテキストには「この男もまた、求め続けたのだろう 封印された学院に入るために唯一の手段 学院の輝石鍵を」とある。そして、輝石鍵のありかと思われる場所が記されている!やっと手がかりを掴むことに成功しました。
今までのオープンワールドだったらここで、ピコーン!と通知が鳴り、次の行先をマップに記してくれたかもしれません。エルデンリングはもちろんそんなことはしてくれないので自力で似ていそうな所を探します。
フレーバーテキストは本来この地図には書かれてない文なわけだから、この文でプレイヤーが詳しいことを知っちゃうのはちょっと違うような気もするが、ゲームプレイだけでは表現できない情報、没入感、世界の深みみたいなものをこのテキストで補っているのだろう。
しばらく地図とにらめっこして、学院の左の方にそれらしき場所を発見しました!しっかりと光の柱で印をつけて向かいます!
そこは輝石竜という巨大なドラゴンの住処でした。もしかしてあれを倒さなければいけないのかと少しビビリましたが、恐る恐る周辺を見まわしてみると、ドラゴンが守っている小山の奥にアイテムがあるのが見えました。
一瞬の隙をついて霊馬でドラゴンの足元をかいくぐり、なんとか学院の輝石鍵をゲットすることに成功しました。ちなみにゲット直後にドラゴンに殺されましたけどね。その後、学院の前に飛んで結界を破り、無事、学院内部の侵入に成功するのでした。
ここではっきりさせておきたい重要なことは、そもそもこの輝石鍵を入手するために、自分が今ここで紹介したルートを通る必要は全くないということです。
人によってはたまたまドラゴンに出くわして、たまたまこの鍵をゲットして、なんだこの鍵は?と思って、待ち合わせの地図をあとから取ってその人にとってはもう意味のないアイテムになって学院に入った人もいっぱいいるはずです。
上記でも言いましたが、NPCの情報は情報でしかなく、クエストというトリガー押し、フラグを立てなければ何もはじまらないという理不尽な縛りはありません。
結界を破るには輝石鍵があればいいのだから、NPCの話なんて聞く必要もなく、どのタイミングでも、とにかく輝石鍵を持ってれば入れるのです。当たり前なことです。
従来のオープンワールドのクエストだと、クエスト発生ポイントというトリガーを押さなければ基本何もはじまらない世界になっているので、トリガーを見つける作業になります。
トリガーを押しフラグを立て、指示どおりにクエストというレールに乗っかる。基本その繰り返しになってる世界です。当然ここで紹介したプレイヤーの意思、考えなんてものは生まれません。
そして、クエストと関係ない自分の意思で動いている自由な探索で得られるメリットは綺麗な風景とゴミばかりということになります。
クエストという概念がないドラクエ1など昔ながらのRPGではそういったことはなく、キーアイテムの有り無しで基本行ける場所が決まります。エルデンリングと同じですね。
クエストという決められたルートを基本たどる必要がないから、誰からも指示されてないプレイヤーの自由な探索でもメリット(アイテム等)が得られる世界になっているということです。
※会話してフラグを立て進めるイベントも一部あります。
勝てない強敵がいるからこそプレイヤーは意思を持って動き出す
フロムのゲームと言えば死にゲーと呼ばれるぐらいですから高難易度ゲームとして有名です。しかし、死にゲーと勝手に言われているだけで、別にフロムは死にゲーを作ろうとはしていないと思いますよ。
面白くする為に必要だから自然と難しくなっただけで。敵がすべてスライムみたいに一撃で倒せたらゲームになりますか?単純な話です。
エルデンリングはフィールドに出て早々、様々な強敵(ボス)に遭遇することがあります。ツリーガードというボスなんかが有名でしょう。
いきなり挑むとかなりの強敵で慣れてない人だと倒すのは厳しいです。ですが、人によっては真っ向勝負して2時間かけて撃破した人もいます。
自分なんかはとりあえずスルーしてあとから霊体を召喚してスリップダメージで倒しました。十分レベルと装備を整えてから倒した人もいるでしょう。
マルギットなんかも苦戦したとして有名ですね。自分はクラゲ召喚と、マルギットの拘束具というアイテムを駆使してなんとか倒しましたが、パリィで華麗に倒してた人も動画で見ました。
協力プレイで倒した人もいるでしょう。しかもこのマルギットでさえも倒さないで進めたりが可能らしいです。
人それぞれなんですよね。さまざまな攻略法、選択肢がとれるのが素晴らしい。
一筋縄では倒せない強敵がいるというだけで、色々自分で考えることに繋がります。こういう強敵が世界各地にちらばっているわけで、プレイヤーは意思を持って動き出し冒険していくことになるんですね。
全てのプレイヤーにおすすめ(追記)
当初ゲームの考察という形で書いてたのですが、レビューという形の方が読んでくれそうなのでレビュー的な項目を追記しました。
このゲームは確かに死にゲーと呼ばれるぐらいですから、何度も死んで悩んで考えて攻略しなければならず、難しいと感じるかもしれません。手厚い誘導で探索の手助けをしてくれて親切に導いてもくれません。
しかしそれがこのゲームの最大の魅力であり、最近のゲームに失なわれがちな何かを持っているのです。
「難しいゲームはやりたくない、お手軽にちゃちゃっと遊びたい」そういう人はこのゲームを敬遠しがちですが、そんな人にこそプレイしてほしいゲームなのです。
困難を自分の力で突破した時の喜び達成感、忘れかけてたゲームというものの魅力を取り戻してくれるでしょう。
決してクリアできない理不尽な難易度ではなく、攻略の仕方、選択肢の幅はかなり自由なので、戦略をガラリと変えてみたらあっけなく突破できることも多いです。
自分はクリアするまで100時間以上を費やしましたが、夢中で自分なりに攻略法を見つけ広大な世界を冒険しているうちにエルデの王になれてました。
エンディングも1つではないですし、まだまだ未知の装備、未知のエリア、未知の敵、試してないビルドなどが山ほどあり、遊び尽くせず途方にくれるぐらいです。
点数をつけるなら自分が今までプレイしたゲームと比較し、ゲームとしての攻略の幅、自由度、完成度、ボリューム、迫力、グラフィック、相対的に判断して100点です。
自分はエルデンリングのようなゲーム性が好きでひいき目で見てることは否定しません。人によっては心が折れたり、面倒くさいと思って投げ出す可能性もありますし、もちろん100点と思わない人もいるでしょう。
自分も嫌になったり面倒くさくなって心が折れそうになることもあったりしました。でもゲームである以上思いどおりにならないからゲームであるとも思ってます。それを乗り越えた時の喜び満足感はそれ以上でした。
ゲームだからこそ味わえる面白さ、壮大な冒険感のあるRPGを求めていました。世界的にも大ヒットし評価されてきているのも必然と思っていて、今後のオープンワールド、RPGの在り方にさえ影響を与える歴史に名を刻むゲームです。
まとめ
広大な未知の世界を知りたいという好奇心。強敵をいつか倒したいという思い。プレイヤー自ら湧きでた意思というものを絶対にじゃましないで引き出すゲーム作り。
それがエルデンリングの圧倒的な自由を生みだしているんです。要するにそれらを生み出しているのはゲームだからです。ゲームを作っているからです。
海外のオープンワールドゲームは作り込んだ世界感を構築していて素晴らしいものがありますが、ゲームになってない部分があります。
そういうアプローチを否定するわけではないですが、他の多くのオープンワールドがみんな影響されテンプレのように同じようなオープンワールドになってしまっている印象です。
ずっと自分はこのブログでもっとゲームとして特化したオープンワールドが遊びたいと言っていましたが、ついにエルデンリングが真の自由、真のオープンワールドを完成させたと思ってます。
(この言い方は賛否両論はあると思います)
ブレワイもちゃんとゲームを作っているオープンワールドと思っていますが、自分で楽しもうという意欲がけっこう必要なので面白くなるまで時間がかかる感じはしますね。
個人的にはエルデンリングの方が強敵を倒すというのがメインになっており、ゲーム的刺激が強いので難しいけど逆に引き込まれやすいオープンワールドなのではと思っています。
今回触れませんでしたが、PvPも考慮したらさらに世界を探索したくなって、自分なりの最強キャラとか作りたくなってしまうと思います。無限です。
いつもの悪い癖で思いのほか長い記事になりましたが、最後まで読んでいただけてたら幸いです。
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