【メタバースが失敗する理由】成功の鍵は「ゲーム性=生きる意味」
投稿日:2023年5月31日 更新日:
その代わり、大変ご好評いただいて中国のゲームサイトから翻訳化掲載以来まできている「最近のゲームがつまらない理由→不自由と自由がゲームをつまらなくする」シリーズの全世界待望の第三弾ともいうべき、渾身の記事を執筆してきたのでお届けします!
自分はそもそも面白いゲームとは何ぞや?と小学生から考えてきたわけですが、結局一番面白いゲームは現実世界なんだということに気づいたんですよ。
ということは、ゲームがメタバース成功の鍵を握っているのではないかと。
「メタバースが失敗する理由」から「人類の行く末」まで、ゲームという視点を武器に「AI」「宇宙」「この世」から「あの世」まで巻き込んでメタバースをぶった斬っていきます。エンタメ要素もある壮大なお話になってしまいました。
一般的な内容も含まれてはいますが、ゲーム研究所だからできる、ゲーム研究所ならではの視点で語られているので、他ではたぶん読めないような内容と思っております。
そもそもメタバースとは何なのか?
メタバースの由来と背景
2021年に、Facebookがメタバース実現に向けて社名を「Meta(メタ)」に変更し、本格的に動き出したことで、「次の時代はメタバースだ!」とこぞって言われるようになりました。
大まかなことはChatGPT君が説明してくれるだろう。
メタバースは、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)などの技術を利用して構築される仮想空間のことを指します。これは現実世界とは異なるデジタルな世界であり、人々が仮想的な存在として参加することができます。
メタバースは、現実世界の制約を超えて、無限の可能性を提供することを目指しています。仮想空間内では、個々のユーザーは仮想的なアバターとして存在し、他のユーザーやAIと対話したり、仮想的な環境やオブジェクトとやり取りしたりすることができます。
メタバースは、様々な目的で利用されます。例えば、ソーシャルメディアやコミュニケーション、教育、エンターテイメント、ビジネスなど、さまざまな分野での活動が可能です。また、仮想現実の進歩により、メタバースはより没入感の高い体験を提供することも期待されています。
近年、メタバースの概念が注目を浴びており、多くの企業や開発者がメタバースの構築や研究に取り組んでいます。このような技術の発展により、人々の日常生活やビジネスのあり方が変わる可能性があります。
定まってない3つの定義
そもそも「メタバースとはこういうものである」っていう定義がちゃんと定まってないんですね。メタバース界隈で話題になってる人物、実業家の佐藤航陽氏という方がいらっしゃいます。その人によると「メタバースとはこういうものだ!」というメタバースの定義に対する3つの派閥があり、3つの定義(VRSNS派・NFT派・3DCG派)に分類されます。
グループによって優先するものが違う為ばらばらですが、最終的には全てが絡み合ったものになるでしょう。
佐藤航陽氏は3DCG派で、3次元空間を動かすのが必須と言っており、VRゴーグルでも、スマホでも、PCでもいいので今回の革命の根本と考えているそうです。
二次元がメインのコンテンツ(youtube、インスタ、Twitterなど)だったものが一次元増え、今回三次元になることがイノベーション(技術革新)だと言ってます。
3DCG派定義への疑問
そもそも3DCGなんてものは元々あり、自分なんかはFF11というMMORPGで、何千人という人たちとコミュニケーションをとりながら3D空間で遊んでいました。20年前からあったことです。
今は全世界がSNSやyoutubeなど文字とか映像のやり取りが主流ですが、3DCGの発達が全世界誰もがバーチャル空間でアバターを動かしてのコミュニケーションが主流になるイノベーションになるのでしょうか?
それに、3Dだと没入感は増すかもしれませんが、位置や空間を把握しずらくなるのは当然で、操作もむずかしくなり、コミュニケーションが取りずらくなることだってあります。普通に考えて3Dより2Dの方が便利な場合だってかなりあるはずです。
3Dは技術的にハードルが高いというせいもありますが、メタライフというサービスは昔のドラクエやFFみたいな2Dです。これだって紛れもない仮想空間です。
全世界が2Dの仮想空間に閉じこもろうと、3Dの仮想空間に閉じこもろうとメタバースなはずです。佐藤航陽氏は、リアルな世界、空間を再現するというのにこだわっているから3Dに重きをおいてるだけだと思いますね。
そしてそもそも、現実レベルの見た目のリアルさというのは凄いことなのか?というのも疑問です。この辺は後半で詳しく解説しております。
メタバースが流行るとするならば最終的には3Dが主流になっていくとは思いますが、2Dか3Dかは本質ではないというのが自分の考えです。
定義への疑問
- 3DCG仮想空間は20年前から普通にあった
- 現実レベルの見た目のリアルさはそんなに凄いことなのか?
- 2Dでも3Dでも仮想空間であり、2Dの方が便利な場合があるのだから、どっちかは本質ではない
そもそもメタバースは失敗したのか?
現状は失敗
メタバースは、一部の観点から見れば失敗と言える可能性があります。以下にいくつかの要因を示します。
- 技術的な制約:現在の技術では、完全なメタバースの実現にはまだ課題が残っています。例えば、没入感やリアリティの面での制約、高コスト、ハードウェアやネットワークの制限などがあります。これらの制約が解決されないまま進めば、メタバースの実現は限定的な範囲に留まる可能性があります。
- ユーザーの受け入れ度:メタバースの成功は、ユーザーの受け入れ度に大きく依存します。一部の人々は新しい技術や仮想空間に対して抵抗感を持つかもしれません。また、プライバシーやセキュリティの懸念もあります。これらの要素がユーザーの参加を制限する場合、メタバースは広範な普及を達成できない可能性があります。
- 社会的・倫理的な問題:メタバースの普及には、さまざまな社会的および倫理的な問題が浮上する可能性があります。例えば、デジタル格差の拡大、現実世界の孤立、依存症や精神的な健康への悪影響などが懸念されます。これらの問題が解決されないまま進めば、メタバースは失敗したと見なされるかもしれません。
ただし、メタバースが失敗と見なされる可能性がある一方で、現在の技術の進歩や社会の変化により、これらの課題が解決される可能性もあります。また、メタバースの概念自体が進化し、新たな形態や応用が生まれることも考えられます。したがって、メタバースの成功や失敗は、複数の要素や時間の経過によって判断されるべきです。
ファイスブックが社名をメタにまで変えたが大規模リストラ
世界的な影響力を持つIT企業の頭文字を取って、GAFAやGAFAMと呼ばれますが、その一角を担うFacebook(フェイスブック)が、2021年10月に社名をMeta Platforms(メタプラットフォームズ以下メタ)へと変更しました。
フェイスブックというブランドを捨て、メタバースにちなんだメタにまで社名を変え、1兆円をかけて「Horizon Worlds」というメタバースアプリを作りました。
20年以上前のFF11以下、見た目だけなら30年前のバーチャ2ですかね。グラフィックがメタバースの本質ではないと思ってはいますが、今は実写と見間違うほどの3Dゲームがやれる時代ですよ。なんで20年、30年前の世界に逆戻りしなきゃいけないのか。
出典:Q. なぜMeta(Facebook)の株価は大暴落したのか?3つの要因と今後の7つの注力領域とは?(Yahooニュース)
今は、もうちょっとグラフィックはましになっているようですが、過疎が過疎を呼ぶ悪循環、1兆円規模の大赤字を垂れ流し、業績が悪化。18年間ノンストップで成長を遂げてきた株価も大暴落。1万人規模のリストラを2回やってるというニュースも記憶に新しいと思います。
メタ社(旧フェイスブック)は2012年にインスタを買収しており、インスタがTikTokに押されているという原因もあるようですが、現状メタ社が思い描いてたような世界には程遠く、メタバースの原因が大きいのは誰の目にも明らかです。
メタバースに取り組んでいる会社はメタ社だけではないが、他のGAFAMや、世間一般の関心は完全にAIに持っていかれていてます。フォートナイトの世界を使ってバーチャルコンサートをしたなどという話題を少なからず目にしますが、日常生活にメタバースが浸透してきている実感はないですね。
メタバースが失敗する理由
メタバースの惨状がおわかりいただけたかと思いますが、これからも当分成功するとは考えにくいですね。自分は過去にツイッターでこんな発言をしています。
メタバース作る意味がわからない。ネットで売買、LINEのが楽。仮想空間はゲーム性がないと無意味。ただの劣化現実なら現実で十分。セカンドライフが流行らなかったのはゲーム性がない超絶劣化現実だったから。メタバースも同じ。現実は実は究極のゲームだから面白い。#メタバース #ゲーム真理
— DON所長@ゲーム研究所 (@gamedonblog) September 17, 2022
名前が違うだけでメタバースはとっくの昔にあった
まずはこれでしょう。メタバースみたいなものは昔からありますよね。上記でも言いましたが、20年前自分はFF11というMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)をプレイしハマりたおしました。人生でたぶん3本の指、いや最も夢中になったゲームと言っても過言ではありません。
1つのワールド(サーバー)に何千人もが同時接続(他にいくつもサーバーはある)し、時にはPTを組んだりして冒険します。自分はシヴァサーバー(通称:芝鯖)で、3年半ほぼ毎日何時間も廃人のごとく遊びたおしました。
アバターを借りているだけで実質生身の人間と一緒にコミュニケーションしながらハラハラドキドキの大冒険をするわけです。大袈裟でもなんでもなく、正しくもう1つの現実にいるみたいな感覚でした。多くの廃人を生み出したのもうなずけます。
FF11の廃人生活、ほぼ現実と思えるほど衝撃を受けた日々を綴った記事もありますので良かったら合わせてお読みください。
FF11は今でもサービスが続いており、その後継のFF14はMMORPGとして全世界最大累計アカウント数を誇り2700万人を突破しております。
その他にも無数にそういったゲームはあり、MMORPGというわけではないですが、100人規模で対戦するFPS(一人称視点のシューティングゲーム)フォートナイトは4億人のユーザー数を誇ります。
メタバースの前身セカンドライフの失敗はゲーム性がないから
2003年にメタバースの先駆けともいわれるオンラインの仮想空間を舞台にした「セカンドライフ」というサービスがスタートし話題になりました。
今でも存在しているらしいですが、今ではほぼ人々の記憶から消えているほど影響力を持っていない存在です。
セカンドライフは敵が出るわけでもなく、やらなくてはいけないストーリーがあるわけでもありません。「目的は自分で作る」というのをコンセプトに、架空のお金で土地を売買、家を建てたりアイテム売買したり、結婚したり、交流したりできます。
RMT(リアルマネートレード)を公式に許可しており、実際のお金に換えることも可能です。
ゲームは目的があるから成立します。ゲーム側が目的を強制的に与えるか、プレイヤーに自らの意思で目的を見つけさせるかで自由の感じ方などに違いがでます。
いづれにせよ目的が持てる世界を作ることはプレイヤーの意思を生み、意思を生み出すことはゲームを作ることであり、ゲーム(ゲーム性)を作ることは、プレイヤーの感情を揺さぶる、ドキドキワクワクな魅力的な世界を作ることに繋がるんです。
この辺のことは大変反響をいただいている以下の記事などを読んでいただけたらと思います。
≫ 最近のゲームがつまらない理由→不自由と自由がゲームをつまらなくする
≫ ナラティブとは?ゲームの面白さの鍵となるか?ドラクエ ロトシリーズに学べ!
セカンドライフはそもそもゲームを作る気がないので、セカンドライフ側が楽しさを提供する仕掛け(ゲーム性)をあまり考えてないということです。
わかりやすく言うと、敵がいないので、当然強力な武器を買う必要もなく、ハラハラドキドキしながら洞窟の奥地に眠る伝説の武器を探しに行くこともない世界。
ようするに目的を見つけづらい世界なのです。
では何に目的を見出せるか。あなた本来の興味関心、趣味嗜好、ポテンシャルに委ねる比重が多くなります。
- 土地の売買、家の装飾、アバターの着せ替え、収集やデコレーション
- 景色や家、仮想店舗を見て楽しむ
- コミュニケーション
- 出逢い・結婚
- 何かしらのイベントをしたい
- ゲーム内マネーをRMTして金儲け(実際にはほぼ儲からない)
こんなところでしょうか。特に関心がなければ退屈な世界です。
金儲けに関しては、リアルマネーを初期に何億稼いだみたいなことがあったようだけど、実際にはほとんどの人はほぼ稼げないような世界です。当たり前ですが、普通に現実世界で稼いだ方が効率がいい。
劣化現実なら現実でいい
メタバースって現状現実でもできることばかりだし、現実の方が遙かにドキドキワクワクしますよね。
メタバースっていう概念作って人呼ぼうとしてるけど、ただの超絶劣化現実にわざわざ行こうとは思いません。過疎るのは当たり前ですね。
そもそも現実世界はメタバースである
シミュレーション仮説というのを聞いたことあるかもしれませんが、この現実世界が仮想現実である可能性はほぼ100%と言われてます。それが本当かどうかはさておき、この現実ってメタバースみたいなものですよね。
メタバースって簡単に言えば、バーチャル空間、仮想空間、仮想現実っていう意味なんだから、我々がいる現実世界をお手本としてもう1つの現実を作ろうとしているわけです。
メタバースのお手本ということは現実世界はすでに完成されたメタバースです。
メタバース界隈で有名な佐藤航陽氏は、この現実世界がどう成り立って存在しているかなど細かく分析してリアルなもう1つの世界を作ろうとしているようで凄いことだとは思います。
佐藤航陽氏は以下のようなことをYoutubeで言っていたのを見ました。
「TikTokなどの動画を楽しんだ後に、インスタとかの静止画で楽しむのはなかなか厳しい、それと同じでめちゃめちゃリアルな空間で楽しんだ後に、一歩後退したようなものには戻れない。物理世界でやっているコミュニケーションに寄っていく。」
リアルな空間で楽しんだ後っていうけれど、我々は現実というリアルな空間でいつも楽しんで生活しているじゃないですか。リアルなゲームだってやれば慣れて感動はなくなり、リアルじゃないゲームだって没入するし面白いです。
そして、我々がいる世界は先ほど言ったようにメタバースなわけで、すでにリアルな物理世界でコミュニケーションしまくってます。
それがわずらわしいから、直接対面しないで文字だけでラインしたりするわけです。自分はZOOMで話すくらいならラインでいい派です。(もちろんZOOMで話すくらいなら直接会って話したい派も当然います)
「物理世界で囲まれたリアルなメタバースみたいな世界」に住んでる我々が、「物理世界で囲まれたリアルなメタバース」に寄っていったら結局何も変わってないじゃないですか。
メタバース成功の鍵はゲーム性
メタバースを否定的に言ってきましたが、現実世界より魅力的な何かを見つけ、すぐにとはいきませんが全人類はいずれバーチャル空間に行くのかもしれません。核心に迫っていきます。
WEB3.0で開かれたメタバースへ
WEB3.0になってかかせない技術はブロックチェーンです。暗号資産やNFTといった技術はブロックチェーンによりデジタルデータでも本物であることが証明でき、不正ができなくなることで成り立っています。
デジタルデータでも価値を見出しやすくなるということは、バーチャル世界メタバースでも、バーチャル内通貨やアイテム、売買などに本当の価値(仮想資産)を見出しやすくなるということです。
今でもすでに「NFTゲーム」なるものが出てきていますね。
そして、今まで銀行にお金を預けるにしても、なにかしらのWEBサービスを受けるにしても、銀行や企業の管理の元サービスを受けていました。それが仲介者なしでユーザー同士直接取引管理ができるようになります。
管理者がいなくなり、個と個の時代、国や人種を超えたグローバルな時代になっていくということです。
管理する世界が終わり、個人が力を持つということは、世界の覇権を握っているGAFAMから逃れられることも意味します。GAFAMが終わるということですね。
もちろんメタバースも例外ではありません。例えばメタ社が提供するメタバースはメタ社の管理の元運営されています。それが分散型でオープンなメタバースになれば、異なるメタバース間でバリアフリーで移動が可能になっていきます。
メタ社の管理から離れると自滅するかもしれないのでオープンなメタバースにしないという選択を取るかもしれません。
オープンで分散化されたユーザー主導型メタバースが実現した時、メタバースの存在感が増してくるかもしれません。それが前提でしょう。
WEB3.0の世界が、今後予想されているようになるかは怪しいというかわかりません。法律とか色々ハードルがあるようです。
これ以降から徐々に自分が言いたい事の核心に迫っていくので絶対に見逃さないでください。
超知能AIの誕生
今後の人類に多大な影響をもたらす、最大のイノベーションはメタバースというわけではなくAIでしょう。これだけ騒がれているので説明するまでもないですね。
まだ若干ポンコツのChatGPT君に「今後の人類に多大な影響をもたらす、最大のイノベーションは?」と聞いてもAIを真っ先に挙げ、2番目は量子コンピューターを挙げています。
量子コンピューターでAIはさらにとんでもない計算能力を得て、指数関数的に科学が発達、シンギュラリティ(技術的特異点)に達し、AIは人間の想像を超えるような超知能へと進化すると言われています。
人間の想像を遙かに超えた神みたいなものなんだから宇宙を作ったって不思議ではありません。
そもそも現実世界(宇宙)が本当に仮想空間(メタバース)ならば全て数字であって、数字で宇宙(メタバース)を簡単に表せるかもしれないのですから。
現実世界は究極のゲーム
このゲーム研究所で日々偉そうにゲームを語ってたわけですから、「自分でゲーム作って下さい。」とよく言われます。
何度かこう答えたことがあります。
そして、「 ナラティブとは?ゲームの面白さの鍵となるか?ドラクエ ロトシリーズに学べ」という記事で以下のようなことを言いました。
じゃー現実と遜色のない物理法則や広大な空間、滅茶苦茶リアルな草木や山や川、数々の建造物、何億種類もの生物など、もう1つの現実レベルのリアルなバーチャル空間作って、VRゴーグルみたいなのつけて入れればいいのかと言ったら違います。
その世界で、車をぶっ壊し、人をぶん殴り、建物を破壊したとします。現実レベルにドキドキしますか?感情が揺さぶられますか?たぶんしないでしょう。
現実の世界は一見、自由に何でもできそうで全然自由にできないですよね。やろうと思えばできるけどなかなかできません。もし人をぶん殴ったり車をぶっ壊しでもしたらとんでもないことになります。
現実の世界にはルールがあり、モラルや秩序、お金や名誉、寿命、死など色々なものを背負い、意思を持って生きているわけで、死んだら終わりの緊張感ある、ある意味、究極のゲームみたいな世界があなたの今いる現実の世界です。
本当に現実レベルのリアルなバーチャル空間、リアルな体験を作りたいならば、上っ面じゃなくて、その世界に「意味」を吹き込まなければ成立しません。
世界に意味を吹き込んで、感情が揺さぶられて、緊張感あって、ドキドキして、意思が芽生えるような世界(ゲーム)を作るということです。
今、メタバースらしきもので人が集まっているものって、結局みんなゲームじゃないですか。フォートナイト、FF14、あつ森、マイクラなどなど。
現実レベルにリアルに作り込まれた世界じゃなくても、こんなにドキドキワクワクした世界(メタバース)になっているんですよ。
現実レベルの究極のメタバースを作りたいならば、ゲーム性というのを忘れてはいけないと思いますね。
ゲーム性=生きる意味
このブログで過去にもゲームとはなんぞや?を語ってきましたが、ますは、あらためてゲーム性を考えてみたいと思います。
「意思」が芽生えてるのかを意識して読んでみて下さい。
- めちゃくちゃリアルな現実レベルに広大なメタバースの奥地に、黄金のクワガタがいたとします。ただ綺麗なだけです。(めんどくさいからいいや)
- すぐ近くの森にいるという情報をつかみました。(行ってもいいかな)
- 実は1億円の価値があります。(行きたい!)
- でも100万人が狙ってます。1匹しかいません。(諦めよう)
- 3人しかライバルいません。あの森にいるっていう情報を持っています。(はやく行こう!)
- 現実世界で、貧乏の家に生まれました。いつか金持ちになって高級車乗り回してやる。(社長目指そう)
- 金持ちの家に生まれました。高級車なんてあきたのでいらない。(適当に遊んで暮らそう)
- パン買って来い!(面倒くさいな買ってきてやるよ)
設定、環境などで「意思」が生まれたりあまり生まれてなかったりしてるのがわかりますよね?設定、環境などによって「意思」の強さに強弱があったりしてます。
このブログでは簡単に言うと「ゲームとは意思を作ること」と言ってきました。
設定や環境などを作ることはゲームを作っていることと同じで、ゲームを作ったことで意思が生み出されています。そして、生み出された意思には強弱があるということです。
無理やり動かされてたり、適当に動いていることは自分の意思が弱いのは当たり前ですよね。
もっと言うと、その生み出された意思が目的を達成するための思考の幅がゲームにおける自由度となります。
そして、強い意思を持って行動しているということは何かしらの「意味」があっての行動です。ゲーム性によって「意味」を吹き込んでるんです。
ゲーム性ってゲームって言葉で惑わされてるけど、他の言葉で置き換えてもいいわけで、「意思」とか「意味」とかでもいいと思います。
そして、仮想空間の住人になる意味合いが強いメタバースというくくりで考えるならば、ゲーム性とはその世界で「生きる意味」となるのです。
生きがいとかでもよし。
その世界で生きる意味がなければ、その世界の住人になって生きようと思わないはずです。
だから、生きる意味さえあればいいので、メタバースは必ずしも三次元である必要もなく、二次元でも三次元でもいいんです。一次元でもいいかもしれない。
もっと言うならば、人類はいずれコンピュータと繋がりAIと同化し、肉体を持たなくなるかもしれません。
そうしたら完全にメタバースに没入します。もしかしたら四次元とか五次元とか意味が分からない世界になるかもしれません。
そうなった時、その世界に「生きる意味」があってほしいのです。
あとがき:人類の行く末
現実世界は感情が揺さぶられるハラハラドキドキする究極のゲームみたいな世界と言いました。
ゲームを作ることで、生きる意味があるもう1つの世界(メタバース)を手に入れることができるはずだと。
しかし、いずれ人類は肉体から離れ、意識すらデジタルなって、永遠の命を手にいれることになるかもしれません。無敵になるってことです。
命に限りがあるから一生懸命意思を持って生きようとするのに、不便だから頑張るのに、年も取らずに、何でも思うがまま。決してゲームオーバーしない世界。
それってドキドキワクワクするのだろうか?それはもうゲームではなくなります。糞ゲーです。
そうなった時人類は、そんな世界は退屈でつまらないことに気づくでしょう。人類はふたたびプレイヤーとなって、現実という名のゲームに戻って来るかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました!以下の記事も大変ご好評いただいてる今回の記事とつながる、ゲームとは何かを追求した渾身の記事となっております。良かったら合わせてご覧ください。
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